新版中日交流标准日本语中级
第32课
会话 思い出の場所
野田:あのう,今日はもう退社してもよろしいでしょうか。
李:ええ,仕事も落ち着いてきたし,大丈夫よ。
野田:ありがとうございます。お先に失礼します。
李:中井さん,悪いんだけど,わたしもお先に失礼してもいいかしら。
中井:あっ,はい。
李:じゃあ,お先に失礼します。
中井:お疲れ様です。李さんがこんなに早く帰るなんて,珍しいな。
佐藤:隣に座ってもかまいませんか。
李:えっ!佐藤さん?どうしたんですか。どうしてここにいるんですか。
佐藤:今日の飛行機で戻りました。会社に電話したら,李さんは帰ったと言われたので。
李:でも,どうしてここが?
佐藤:いっか言っていたでしょう。ここは李さんの好きな場所で,よく来るって。
李:覚えていてくれたんですか,そんなことを。
佐藤:李さんとの思い出お忘れるわけがありません。この公園でぼくを励ましてくれたこと,香港の夜景を眺めたこと。李さんは、ぼくにとってずっと頼りがいのある仕事仲間でした。そして,今,ぼくにとっていちばん大切な人だ。あなたが倒れたあの時,はっきり分かったんです。
李:佐藤さんが日本に発ってから,わたしも毎日あなたのことが気になって仕方がありませんでした。本当に仕事どころじゃなくて。
佐藤:大阪で,ぼくなりに考えました。ぼくたちの思い出はまだ1年分でしかない。ぼくは李さんと,この上海でもっとたくさんの思い出を作っていきたいんです。これからもあなたの隣にいていいですか。
课文 トキ
トキは国際的に絶滅の危機に直面している鳥である。もともとはロシア東部,中に国東北部から中部,朝鮮半島,日本など東アジア一帯に広く分布していた。しかし,乱獲と環境の悪化によって各地で減少し,現在では,絶滅危惧種に登録されている。
現在,世界中で野生のトキが生息しているは中国のみで,陝西省西安市の南に位置する洋県にトキの生息地がある。中国でも一時期トキは絶滅したと考えられていだが,1981年に7羽が発見された。その後,営巣地の監視.保護,人工繁殖などに取り組み,現在では1000羽以上が確認され
るに至っている。洋県の「陝西トキ救護飼養するかたわら,パンフレットやビデオを使って小学生向けのキャンペーンを行うなど,国民に対する普及啓発活動を行っている。
こうした中国のトキ保護活動に対して日本が支援をしていることはあまり知られていない。「中国トキ保護支援基金」を募ったり,「中国
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トキ保護観察団」を派遣し,野生のトキの観察や保護施設や地元小学校を訪問したりして,交流を深めている。
一方,日本のトキは,明治時代以降急激に数が減った。1981年には,その時点で野生に残っていた最後の5羽を,新潟県佐渡島の「佐渡トキ保護センター」に保護し,人工繁殖を試みた。しかし,懸命の努力にもかかわらず,人工繁殖は失敗に終わり,2003年をもって日本のトキは絶滅した。
そのような状況のもとで,日本に救いの手を差し伸べたのが中国だった。1998年,中国の江沢民主席が来日に際して,2羽のトキの贈呈を約束した。翌1999年,雄の「友友」と雌の「洋洋」が日本に到着し,「佐渡トキ保護センター」で飼育されることになった。それ以来,この2羽をもとにトキの人工繁殖が行われ,2007年現在,107羽が飼育される至っている。繁殖は次々と成功し,自然に戻す計画もで進んでいる。
中国の協力のおかげで,日本のトキの再生が実現した。今後は,日本が環境を整備し,自然の中でトキの飛ぶ姿が見られるよう,努力していかなければならない。